著者紹介

一海知義

一海知義(いっかい・ともよし)
1929年、奈良市生まれ。旧制高校理科コースへ進んだが、文学への思いが募り、京都大学文学部中国文学科に進学し、高橋和巳らとともに吉川幸次郎に師事。53年卒業後は、神戸大学教授、神戸学院大学教授を歴任後、神戸大学名誉教授。専攻は中国文学。2015年歿。
著書は幅広く、中国古典詩を扱った『陸游』『陶淵明――虚構の詩人』(岩波書店)『史記』(筑摩書房)や、広く大人にも読まれている『漢詩入門』『漢語の知識』(岩波ジュニア新書)の他、河上肇の漢詩に初めて光を当てた『河上肇詩注』や『河上肇そして中国』(岩波書店)『河上肇と中国の詩人たち』(筑摩書房)など一連の河上肇論でも名高い。軽妙な筆致に中国古典の深遠な素養を滲ませる随筆『読書人漫語』(新評論)『典故の思想』『漱石と河上肇』『詩魔』『閑人侃語』『漢詩逍遥』(藤原書店)もファンが多い。陸游の漢詩を毎月1回読む「読游会」の成果が『一海知義の漢詩道場』(正・続、岩波書店)に結実、また『論語』の新しい読み方を提示した名講義録『論語語論』(藤原書店)も好評を博した。著者自身の監修による『一海知義著作集』(全11巻・別巻1)を藤原書店より刊行。没後、著作集未収録随筆集『漢詩放談』が刊行された。