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10/11(金)『東京』「筆洗」欄、『中日』「中日春秋」欄で坂本直充『光り海』が紹介!


「……▼水俣病に苦しむ人々の涙の川が人類の川へと流れ始めている証しだろうか。世界でやまない水銀による汚染や健康被害を防ぐための「水俣条約」が、きのう採択された▼その報を聞きつつ、坂本直充さんの詩集『光り海』(藤原書店)を読んだ。水俣で生まれ育ち、自らも水俣病と思われる症状に苦しみながら、今は市役所で働く坂本さんを、作家の石牟礼道子さんは「胸が痛くなるくらい穏和な人」と評する。その作品から伝わってくるのは、胸が痛くなるほど真摯な問い掛けだ……▼安倍晋三首相は、水俣条約を採択する会議に向けて、わが国は水銀による被害を克服したと言った。しかし、水俣病は今も多くの人を苦しめ続けている。被害の全貌すら分かっていない▼水俣の深い川は、〈希望の海へそそぎ込むまで流れ続ける〉と坂本さんはうたう。水俣の痛み、悲しみから目をそらしていては、決してたどりつくことができない海だ。」

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