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9/21(水)『毎日』「田中優子の江戸から見ると」欄で石牟礼道子『苦海浄土 全三部』が絶賛紹介!!

9月のNHK-Eテレ「100分de名著」での紹介で大反響のなか
9/6(火)『毎日』「火論」欄での玉木研二さん絶賛紹介に続き

9/21(水)『毎日』「田中優子の江戸から見ると」欄でも
石牟礼道子『苦海浄土 全三部』
が田中優子さんに絶賛紹介!!

水俣の話し言葉の芳醇、広大な海と空のあいだに舟を浮かべ、魚を取って生きる漁民たちの命の豊かさと、水俣病の詳細な病態記録とが、天国と地獄のように乖離していた。生身の人間のぬくもりと魂が、容赦のない巨大な刃物で断ち切られていくさまは、いわば作品そのものが日本の近代とりわけ戦後社会の、生々しい描写である。高度経済成長期に育った私はそのただ中にいた。胎児性水俣病患者は、おおよそ私の世代なのである。人ごととは思えなかった。
「苦海浄土」は3・11の後にも読み直すべき作品だったが、沖縄の辺野古移設、相模原市の障害者施設での殺人事件、格差の広がりなど、軍事と経済効率が大手を振って人の命を踏み台にしていく今もまた、読み継がれねばならない。水俣病公式確認から60年の今年、私はもう一度江戸から、読み直してみようと思う。
田中優子(法政大総長)氏

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